
曇り間の晴れに、たまに天使のはしごが現れる。
雲と雲の隙間から差し込む光の筋を、天使のはしごと呼んでいる。
その光がどこかの集落を照らしているのを見ると、あの光で照らされたらとても安らいで暖かいだろうな…と思う。
それでも、当の照らされている人たちは、あまりにも光が大きすぎて、自分たちが照らされていることに気がつかないだろうな、とも思う。
あまりにも私たちの認識を超えた大きな光に照らされていると、光の存在には気がつかない。
私たちはみんな、そんな天使のはしごに照らされながら、日々を生きているのかもしれない。