季節外れのカエル

以下、2022年に書いたブログになります。

去年、庭の砂場にかけていたビニールシートの水たまりに、たくさんのおたまじゃくしがいました。

こどもたちの希望でそのままにし、屋外飼育をしていました。

続々とカエルになっていく、うちの子たち。

ところが、秋になり、冬が近づいてきてもいっこうにカエルにならない子たちがいます。

近くの田んぼに放そうにも、もう稲刈り済みで水がありません。

このままだと、水たまりが凍ってしまいます。

こどもたちと相談し、お家で飼うことになりました。

その数、6匹でした。

こどもたちも本で調べては、大喜びでお世話していましたが、事件が起きました。

最初にカエルになった子が、溺れて亡くなってしまったのです。

きちんと調べて、乗る用の石などを置いていたのですが、お水が多かったようでした。

2匹目、3匹目も途中で弱って亡くなってしまい、やはり季節外れの飼育は難しいのかな…と思っていましたが、カエルっぽくなったら別の水槽へ移すなどの工夫を重ねて、残りの3匹は無事に成人できました。

本当に嬉しかったです。

そして畑の枯れ葉の山の中で、無事に冬眠開始できました。

春になり、元気なカエルたちに会えるのを楽しみにしています。

室内飼育するにあたって、娘と話し合ったときに「自然ではない環境で飼育するのはとても難しいと思う。もしかしたら全員ダメかもしれない。うまく冬眠して春まで持つかも分からない。そのまま凍死するのが自然なのかもしれない。どうする?」と伝えたところ、「それでも生きたいと思って頑張っているから、できるだけのことをしてあげたい」と。

私も、迷いはありましたが、この子たち本人はダメかもしれないなんて全く考えていなくて、今を精一杯生きているのだろうなと感じていました。

後ろ足が出て、前足が出てきて、あと少しというところで亡くなってしまった子もいて、「普通ならカエルになれなくて残念と思うのかもしれない。でもこの子は力を出し切って、精一杯やり切って、きっと満足していると思うよ。」と話をして、娘も「そう思う。」と言っていました。

厳しい現実と向き合っての飼育、私に似て人一倍感じやすい娘なので、哀しかったと思いますが、最後までしっかり向き合ってお世話していました。

きっと、娘にとって大切な、大切な時間になったと思います。

ありがとう、カエルさんたち。

亡くなってしまった子たちも、冬眠した子たちも、きっとまたどこかで会おうね。

カエルが苦手だった娘、「カエルが好きになった」と言っていました。

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